大分市のてんかん・けいれん治療(病院)はあけのメディカルへ

担当:理事長・石田重信
*日本てんかん学会認定専門医・指導医・評議員・法的問題検討委員会

~てんかんの病院をお探しのかたへ~てんかん外来のご案内

 

※本ページでは、最初に当クリニックのてんかん治療についての流れを記載し、簡単なてんかんの基礎知識を当クリニック理事長石田重信から説明させていただきます

てんかんで困っている方

  • 発作が止まらない
  • 薬の副作用が心配
  • 妊娠・出産を希望しているが心配
  • 今後の見通しが心配
  • 外科治療を考えている など

てんかんのことはなんでもお気軽にご相談ください。

 

 

てんかん治療に必要な脳波検査について

脳波検査はてんかんの診断と治療経過の判断に欠かせない重要な検査です。

大脳の微細な電気変化(脳波)を頭の外から記録して脳の働きをみる検査で、痛み、その他の副作用は全くありません。

薬は普段と同じように服用してきてください。

起きている状態から寝ている状態まで脳波を取りますので、前の晩はいつもより寝不足の状態でおいでください。

自然に眠れない場合は軽い睡眠剤を飲んでいただきます。

検査日に食事制限は不要です。

前日あるいは検査当日に洗髪をしてきてください。

てんかん治療の流れとは

てんかんの治療は抗てんかん薬による薬物治療が基本です。

その目的はてんかん発作を抑制し寛解を期待することで、副作用なしに発作が完全に抑制されることが理想です。現在の医療では、適切な薬物療法で70~80%の人で発作のコントロールが可能で多くの患者さんが普通に社会生活を営んでいます。

しかし、患者さんは繰り返す発作、発作が止まっていてもいつまた起こるか分からないという不安のみならず、日常生活の制限によりさまざまな悩みを抱えています。

妊娠を考えている女性の患者さんでは、妊娠・出産に関して、例えば妊娠中に発作が起きると赤ちゃんに影響があるのか、抗てんかん薬を飲み続けて赤ちゃんに悪影響はないのかなど、思い悩むことが多いでしょうし、このような心配を持つのは当然です。

 

Ⅱ.まずは押さえておきたい「てんかん」の基本知識

てんかんとは?

てんかんとはどんな疾患でしょうか?

てんかんの定義は「てんかんとは、種々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作を特徴とし、それにさまざまな臨床症状及び検査所見がともなう」(WHO世界保健機関編:てんかん辞典より)とされています。

分かりやすく特徴をまとめると、

1)発作が反復してあらわれる
2)脳の疾患である
3)慢性の病気である
4)発作には特徴的な脳波をともなう
5)原因は様々である

ということになります。

 

頻度、経過、予後

てんかんの有病率は人口の約0.7〜0.8%といわれ、わが国では100万人の患者さんがいることになります。その経過は適切な治療で70~80%の患者さんで発作抑制が可能で、治療や加齢により発作は減少し、予後としては寛解、治癒し得ます。

しかし、一方で20〜30%の人は薬を飲んでも発作をコントロールできない「難治性てんかん」ということになります。

 

てんかんの発症年齢

てんかんは乳幼期から高齢期まで幅広く発病しますが、3歳以下の発病が最も多く、80%は18歳以前に発病すると言われていました。しかし、近年、人口の高齢化に伴い高齢者での発病が増えてきています。

 

てんかんの診断

てんかんの診断は、患者さんやご家族を含む周りの方から詳細に尋ね発作症状を明らかにするとともに、脳波検査を行って確定します。つまり、臨床発作症状と脳波検査から総合的に診断することになります。

てんかんは繰り返し起こる発作が最大の特徴で、そのため1回だけの発作ではてんかんと診断できず、発作が2回起こったらてんかんと診断し治療を開始するというのが一般的です。

 

てんかんの分類

「てんかん」は病名で、「てんかん発作」はてんかんの症状の一つです。

てんかんとは「てんかん発作」を繰り返す脳の病気の総称で、実際てんかんというひとつの病気があるわけではなく、そのため病名であるてんかんには「てんかんの分類(てんかん症候群分類と言います)」があり、症状である「てんかん発作」にも分類があります。

このように、てんかんの分類にはてんかん症候群分類1)とてんかん発作の分類2)があるために混乱し、てんかん専門医以外の医師の間で十分に理解されているとは言いがたいようです。

 

てんかんの薬物療法

てんかん治療の主体は薬物療法で、日本てんかん学会より「成人てんかんにおける薬物治療ガイドライン」が示されており、てんかん発作型を基に経験的、科学的に最も有効かつ副作用の少ない抗てんかん薬がある程度決まっています。

現在は第1選択薬として部分発作にはカルバマゼピン、全般発作はバルプロ酸ナトリウムが推奨されています。

しかし、実際の成人てんかんの治療は①一般成人、②高齢発症てんかん、③妊娠可能年齢の女性の3つに分けて適切な薬剤を考える必要があり、特に妊娠・出産可能女性に対しては特別な配慮が必要となってきます。

 

Ⅲ.てんかんと妊娠

てんかんを持った患者さんは妊娠できないとあきらめている方が少なくありません。しかし、抗てんかん薬治療の進歩により発作が抑制される患者さんが増え、その結果多くの患者さんが結婚生活を営み出産を望むようになりました。実際に多くの女性が抗てんかん薬を服用していても妊娠・出産が可能ですし、大部分の出産では何の問題もなく、無事に元気な赤ちゃんを産むことができます。

しかし、てんかんを持つ女性の出産には母体及び胎児に対して、「てんかん発作」および「抗てんかん薬」に関連した確実なリスクがあるため、前もって周到な準備が必要です。「てんかん発作」は胎児のみならず母親にも有害である可能性があるため、大部分のてんかんを持つ女性は妊娠中も抗てんかん薬を服用し続ける必要があります。「抗てんかん薬」によるリスクは催奇形性と認知機能発達への負の影響という2大リスクがあります。

てんかんを持つ女性にかかわる医師にとって妊娠・出産は無視できない問題です。医師は、発作抑制に有効かつ妊娠・出産に関連するリスクが最小となる治療に挑戦することになります。

 

Ⅳ. てんかん発作と妊娠

妊娠による発作頻度の変化

抗てんかん薬のコンプライアンスを厳密に検討した調査4)では、妊娠しても70%以上の症例で発作頻度は変化せず、国際共同研究5)の結果でも全般発作の83%、部分発作の76%で発作頻度は変化していません。

このように、多くの場合、妊娠中に発作が増えることはありませんが、一部の患者さんでは、服用している抗てんかん薬の血中濃度が下がりやすくなります。

血中濃度が下がっても発作が増えるとは限りませんが、血中濃度の低下が著しい場合は薬の増量を考えた方がよい場合もあります。

 

てんかん発作によるリスク

1985年から1999年の英国でのすべての妊産婦死亡の調査6)では、てんかんを持つ女性の死亡率は3.8%と予想以上に高く、抗てんかん薬の突然の中止後の発作とも関連していました。

妊娠初期の全身けいれんが直接奇形を誘発するという証拠はありませんが、胎児に影響を及ぼす可能性があります。

全身けいれんでは発作中には呼吸していないので、母体がチアノーゼの状態になれば胎児への酸素供給が減り低酸素状態になるリスクがありますし、胎児徐脈、切迫流産、早産も心配です。

また、てんかん発作重積状態により胎児の子宮内死のみならず、最悪の場合、母児ともに死に至ることもあります。このような胎児への影響を避けるため、妊娠中も治療を継続して発作を抑えていく必要があります。

 

てんかんに関する主な講演

当クリニック理事長石田重信は、てんかんに関する講演を行なっております。下記、主な公演の履歴をご覧いただけます。

 

てんかんに関する主な講演

 

大分市のてんかん治療病院特集であけのメディカルクリニック理事長石田重信がとりあげられました

 

てんかん治療にて、当クリニック理事長の石田重信が

RKB共感ワイド様(2014.05.23日放送にて)とりあげられて

おります。

 

大分市(大分県はもちろん九州地区の方も)でてんかんの診断や検査等ご依頼やご相談が

ありましたら、どんなささいなことでも構いません。

お気軽にお電話、ご相談ください。

 

けいれん外来について

「けいれん外来」には診断確定目的、あるいは発作がなかなか止まらない患者さんの治療目的で他の医療機関からの紹介患者さんが多く受診されています。

しかし、その他妊娠・出産を希望されている方、薬の副作用を心配されている方、外科治療を考えている方などのご相談にも応じています。

 

初診の患者さんへ

  • けいれん外来は完全予約制です。ご来院の際には、予約をお取りいただきますようお願い致します。
  • できるだけ詳しく、しっかりお話をお伺いする必要がありますので、 時間に余裕をもってお越し頂ける日のご予約をお願いします。
  • 前に通院されていた医療機関などの「紹介状」をお持ち下さい(紹介状がなくてもかまいませんが、これまでの検査結果、服用中のお薬の内容、発作記録など参考になると思われる資料があればお持ち下さい)。
  • 脳波はてんかん診療で非常に大切な検査ですので、初診時には原則必ず行います。

 

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ご予約・お問い合わせ

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